投稿日:2008年10月1日|カテゴリ:院長ブログ
( 読売新聞より)

 杏林製薬など2社は30日、経口抗菌薬「ガチフロ(一般名・ガチフロキサシン)」の販売を自主的に中止した。

 副作用として重篤な血糖値異常が相次いだことや、米食品医薬品局が9月に同じ成分の製剤を承認医薬品リストから削除したことを踏まえた。

 ガチフロは2002年6月、肺炎など呼吸器や尿路の感染症向け経口抗菌薬として販売され、延べ約1470万人に投与された。低血糖や高血糖の副作用が報告されたことから、2社は03年3月に緊急安全性情報を出して注意喚起し、糖尿病患者への使用を禁止した。しかし、その後も副作用報告が相次ぎ、延べ254人に達していた。

 同様の効果がある他社製品が複数出回っており、患者への不利益は生じないという。







 
 肺炎球菌、インフルエンザ菌、肺炎クラミジア、マイコプラズマ、レジオネラなどに強い抗菌活性を有するレスピラトリーキノロンの一種で、同系統で先に上市していたトスフロキサシンやスパルフロキサシンの薬剤吸収低下や光線過敏症の欠点がなく、さらに従来のニューキノロン剤による薬剤耐性が出来ている多剤耐性肺炎球菌による市中肺炎に優れた効果を示す点から発売当初は「有望な抗菌剤」として注目されていたわけですが、、、2006年3月、New England Journal of Medicine誌にガチフロキサシンの低血糖・高血糖による重篤な副作用に関する詳細な臨床研究報告が発表されたあと、2006年4月に米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のTequinの製造中止および米国内およびその他の販売国での在庫限りでの販売終了が決定し、現在に至るわけですが、、、2004年秋に日本で製造承認を受けて発売されたガチフロ点眼液は、レボフロキサシン点眼液よりもグラム陽性菌及びグラム陰性菌、嫌気性菌など様々な菌に幅広く、強い抗菌活性を有し、薬剤耐性が出来にくいとされ、実際、非常によく使用されています!
 ワタクシ自身、呼吸器系疾患としてこの薬を使用選択したことは一度もなく、感染性結膜炎などに点眼薬として処方したことがあるのみでしたが、当初の期待のキノロン系薬としては、ビックリの結果です。まあ、これだけ叩かれてしまっては仕方がないことでしょうが、、、少なくとも死者が出ていないことが救いでしょう。ムニョムニョ

2 Responses to “経口抗菌薬「ガチフロ」で副作用、2社が販売中止”

  1. せおいなげ より:

    ガチフロキサシンは、以前から、副作用として低血糖・高血糖があるとされていたようですね。

    作用を見てみると、尿路感染等泌尿器系の薬かと思いきや、ニューキノロンという抗菌薬で、肺炎球菌などグラム陽性菌(←増悪するとやばいやつですな・・・私にも存在するかも)にも強い抗菌力を発揮し、マイコプラズマにも有効と書いてありました。

    なのに、先生は呼吸器系疾患に処方はせず点眼液のみとは、以前から何かかんじていたのですな・・・・先生!

  2. yoshioka より:

    せおいなげさん>

     レスピラトリーキノロンと呼ばれる薬には、他にも何種類かあり、実際、このような注意事項のある薬をわざわざ選択しなくても、ほかにも優秀な薬があったということですよ!

     ガチフロも杏林製薬と帝人ファーマとの合併問題の狭間で、採算が合わないという事情もあったということです。

    あるいは改良をくわえ、名前をかえて、再発売することになるかもしれませんね~

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