投稿日:2007年11月7日|カテゴリ:院長ブログ
まだ因果関係は不明ですが、ここにきて、主としてタミフルの副作用として指摘されてきた異常行動は、薬剤によるものとは考えにくいことを示唆するデータが報告されました。日本臨床内科医会インフルエンザ研究班副班長の廣津伸夫氏が、2006/2007シーズンに自院で行った調査をもとに、「インフルエンザそのものに因る精神神経症状ではないか」との見解を示しました。
 廣津氏は、抗インフルエンザ治療薬による治療開始前に発症していた症例があると指摘し、「異常行動は薬剤によるものとは考えにくいことを示唆する」としたのです。

 2006/2007 シーズンに廣津医院で行った調査では、18歳以下のインフルエンザ確定診断症例217人のうち37人に異常行動を認めた。異常行動は、タミフルの副作用と報道されていたが、リレンザ使用例にも見られた。さらに、異常行動発症37人のうち11人(30%)が治療開始前に発症していた。こうした事実から、「異常行動は薬剤によるものとは考えられず、インフルエンザそのものに因る精神神経症状と思われる」(廣津氏)と結論した。

 問題行動の主な症状は、「いきなり起き上がり走り出す」「いきなり自分の手首をカッターで切りそうになる」といった衝動的な例や、既往として、過去のインフルエンザ罹患時に「玄関のドアを開けて出て行きそうになった」というような、事故に直結するような行動もあった。しかしながら、全般的には軽微だったという。

 廣津氏は、インフルエンザにおける異常行動については初診時に、前もって保護者に注意深く観察するよう依頼していた。具体的には、インフルエンザ療養中の治療状況と臨床症状の推移の経時的変化だけでなく、その間に生じた精神神経症状の発生状況を詳細に、それも時間経過とともに観察・記録してもらうよう依頼するという徹底振りだった。

 詳細な因果関係の解明は、今後に委ねるにしても、異常行動が薬剤によるものとは考えにくいことを示唆するデータは貴重なものだ。

 廣津氏は、こうした事実から言えることとして以下を強調している。「若年者のインフルエンザ罹患時には、薬剤使用に関わらず、病初期より家族の注意深い観察が必要だということが改めて明らかになった。そのことが異常行動による事故を防ぐ重要な鍵になると思う」。

(日経メディカルより抜粋)

私自身、タミフルを発売当初より投薬してまいりましたが、幸いにも異常行動の出現に遭遇したことがありませんでした。
ですので、インフルエンザそのものの脳症による症状であり、逆に早めの投薬がこのような事態を解決するのではと、かねてより考えてはいたのですが、こうも情報が二転三転すると、安易に投薬するわけにもいかず、ジレンマでありました。ムニョムニョ


そんな中での、タミフル 新情報!!

インフルエンザ治療薬「タミフル」の国内唯一の輸入販売元である中外製薬(東京都中央区)は5日、今冬の国内のタミフル供給計画を昨冬より半減し、600万人分にすると発表した。

服用後の飛び降りなどの「異常行動」が報告され、厚生労働省が10代について原則使用中止とする措置を取ったことなどを受け、同社は「処方患者数はほぼ半減する」とみている。

中外製薬は、親会社のスイス製薬大手ロシュからタミフルを輸入し、2001年から国内販売している。インフルエンザが大流行した02年冬には供給不足が問題化した。厚労省の作業部会は10月、中外製薬に指示した動物実験の結果について「異常行動と関連づけられるデータは今のところない」とする中間結果を発表するなど、因果関係は明確になっていない。      (読売新聞)


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