投稿日:2007年9月29日|カテゴリ:院長ブログ
ここ数年のインフルエンザ治療薬の副作用の問題に加え、はしかの流行が問題となり、ワクチン接種がにわかに脚光を浴びてきました! 
 当クリニックでも10月中旬以降より、65歳未満では1回2000円、
65歳以上では1回1000円でインフルエンザワクチン接種を実施してまいります。
 現行のインフルエンザワクチンは、ウイルスに対する感染防御や発症阻止の効果は完全ではありません。従ってワクチンを接種してもインフルエンザに罹患する場合があります。

 ここで注意すべきことは、一般にはインフルエンザと「かぜ」が区別されずに混同されていることです。インフルエンザワクチンはインフルエンザウイルスにしか効果を示しませんが、「かぜ」の原因となるウイルスは100種類以上もあります。ほとんどの人は冬季には「かぜ」に罹患しますので、これらのインフルエンザウイルス以外の「かぜ」ウイルスの感染をうけて「かぜ」をひいた場合でも、「ワクチンを接種したのにかぜをひいてしまったので、ワクチンは効かない」との誤解が生じることとなります。

 インフルエンザワクチンの効果に関しては、ワクチン接種をしなかった場合におこる危険性をワクチン接種によってどのくらい減らすことが出来るかという相対危険で表わすことが合理的であるとされています。しばしば「有効率75%」などの言葉が使われていますが、これは、「ワクチン接種者100人のうち75人が発症しない」ということではなく、「ワクチン接種を受けずに発症した人の75%は、接種を受けていれば発症を免れた」ということを意味しています。このことが理解されていないことも、インフルエンザワクチンの効果に対する不信感を助長してきた一因であると考えられます。

これまでわが国では、ハイリスク群に対するインフルエンザワクチン接種を積極的には行ってこなかったので、ハイリスク群におけるワクチンの効果についての詳しい研究成績はほとんどありません。一方、米国では毎年のようにワクチンの効果を調べて公表しています。これによりますと、ワクチン接種によって、65歳未満の健常者についてはインフルエンザの発症を70~90%減らすことができます。また、65歳以上の一般高齢者では肺炎やインフルエンザによる入院を30~70%減らすことが出来るとされています。老人施設の入居者については、インフルエンザの発症を30~40%、肺炎やインフルエンザによる入院を50~60%、死亡する危険を80%、それぞれ減少させることが出来るとされています。

 このように、インフルエンザワクチンの効果は100%ではありませんが、高齢者を中心としたハイリスク群において、肺炎などの合併症の発生や入院、死亡といった重篤な健康被害を明らかに減少させる効果が示されています。これはWHOをはじめ世界各国でも広く認められており、この事実に基づいてハイリスク群を主な対象としたワクチン接種が勧告され、その実施が積極的に進められています。

しかしながら、厚生労働省は27日、インフルエンザワクチン接種による副作用が疑われる症例が、2006年度は107人報告されたとの医薬品・医療機器等安全性情報を発表しました。 このうち死亡例が5人あったが、専門家で構成されるワクチン副反応検討会による検討の結果、4人を「因果関係は評価できない」、1人を「因果関係は認められない」と結論づけ、同省は「新たな安全対策を講じる必要性は認められなかった」としています。

 主な副作用は、急性散在性脳脊髄炎が20件、発熱が11件、発疹等が8件、注射部位の腫れなど8件。後遺症は、10代女性の視力低下や50代女性の自力歩行不能など6人が報告され、うち4人を「因果関係が否定できない」とし、2人を「因果関係は評価できない」としました。

実際、インフルエンザ治療薬が使いにくい状況で、流行を抑え、発症をおさえるには、ワクチン接種しかないと考えますので、皆さん、是非接種していただきたいと思います。
僕自身、たくさんのインフルエンザの患者さまを診断治療していくためには元気で居なくてはなりませんので、例年通り、2回接種して頑張りたいと思います!ラッキー


 

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