投稿日:2011年7月19日|カテゴリ:院長ブログ
  (メディカル トリビューン記事より)

〔米イリノイ州ダリエン〕ピッツバーグ大学看護学部(ペンシルベニア州ピッツバーグ)のFaith S. Luyster助教授らは「関節リウマチ(RA)患者では睡眠の質の低下が抑うつ症状,疼痛,疲労,身体機能障害の悪化と相関していた」とする研究結果をJournal of Clinical Sleep Medicine(2011; 7: 49-55)に発表した。この結果を踏まえ,同助教授らは「RA患者の睡眠障害に対して薬理学的治療や行動療法を行うことで,RAに伴う症状を軽減できるかもしれない」と述べている。

33%が疼痛による睡眠の妨げを経験

 Luyster助教授らは今回,RA患者162例(平均年齢58.5歳)を対象に横断的研究を行い,睡眠の質と身体機能障害との関連について検討した。被験者の76%は女性で,全例がRAと診断されてから2年以上経過し,平均罹患期間は14年であった。

 ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI),ベック抑うつ質問票(BDI)-Ⅱ,健康関連QOL尺度(MOS SF-36),健康評価質問票(HAQ)を用いて睡眠の質,抑うつ症状,疼痛,疲労,身体機能障害を評価し,社会人口学的情報と既往歴の情報を得た。

 その結果,睡眠の質の低下は抑うつ症状,疼痛,疲労,機能障害の悪化と有意に相関していた。PSQIの結果によると, 61%で睡眠の質が低下しており,33%が睡眠を妨げる疼痛を1週間に3回以上経験していた。

 また,階層的回帰分析では抑うつ症状,疼痛,疲労をモデルに加えたところ,睡眠の質の低下と機能障害との関連は認められなかった。さらに,これらの因子別の媒介分析では,疼痛と疲労が睡眠の質と機能障害との関連の媒介となっていることが分かった。

 今回の結果について,同助教授は「RA患者では睡眠の質の低下が身体機能障害の重症化に関連しており,この関連は疼痛レベルおよび疲労度によって説明できる可能性がある」と結論付けるとともに,「この結果は,RA患者の睡眠障害の訴えに対処することの重要性を強調している。睡眠障害に対して薬理学的治療あるいは行動療法を行えば,RAに伴う症状や運動制限を軽減できるかもしれない」と考察している。

 なお,睡眠の質の低下が疼痛の増強に関連するという今回の知見は,RA患者や健康人で睡眠が中断されると疼痛閾値が低下し,疼痛が強まる可能性を示した最近のエビデンスと一致する。

治療で睡眠の改善超えた便益も

 米国立衛生研究所(NIH)によると,米国ではRAの成人患者数は約130万人に上る。これまでの研究で, RA患者では睡眠障害が大きな問題となっていることが明らかにされている。

 RA患者では,関節症状に起因する身体障害により衣服の着脱や歩行,筆記などの日常動作を行う能力が低下する。このような動作は疲労や疼痛,抑うつ症状によってさらに制限される場合がある。また,身体の機能障害が疲労や疼痛,抑うつ症状に影響し,その結果として睡眠の質に影響を及ぼす可能性もある。このように,これらの関係は双方向性である可能性が高い。

 Luyster助教授は「夜間によく眠れないと日中の疼痛や疲労が増し,その結果として日常生活動作や自由に身体を動かす能力が制限される可能性がある。RA患者の睡眠障害を治療することで,睡眠の改善を超えた便益がもたらされるかもしれない」と述べている。









 これは、リウマチに限ったことではないのです。

 睡眠の質の低下は抑うつ症状,疼痛,疲労,機能障害の悪化に関係があることは、常日頃から外来で説明してまいりました。 そして、そのほとんどが筋硬直、筋膜の疼痛であり、炎症を実際に伴うことは少ないのです。 ですから、痛み止めを飲んでも効かない、、、という症状がでてくるわけです。 

 炎症がないのだから、消炎鎮痛剤は効かない、、、当然でしょう?!

ニワトリが先か卵が先か、、、疼痛が睡眠を妨げ、筋痙攣、筋硬直をきたし、様々な痛み、しびれ、そして抑うつ傾向になり、更に悪循環していく、、、

睡眠の質が悪ければ、脳は休まらず、抑うつ傾向となり、睡眠中の身体もリラックスすることなく、筋硬直を悪化させ、翌朝には体中ガッチガチ、、、脳がちっとも休まらないのだから、自律神経も徐々に疲弊し、身体のコントロールを狂わせる、、、

 多くの方が、自分にも当てはまると、気付くはずです。

リウマチだからではなく、リウマチの方はさらに症状が悪化するということなのです。

 このことに、患者さんも医師も、早く気付かなければならない、、、





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