投稿日:2010年7月4日|カテゴリ:院長ブログ
(産経新聞より)

 長期間せきが続く百日ぜきの感染報告が急増していることが4日、国立感染症研究所の調べで分かった。6月20日までの1週間で、1医療機関当たり0.09人の報告があり、過去10年間で最多だった平成20年のピーク時の0.11人に次いで2番目の多さになっている。厚生労働省は「予防接種前の子供が発症すると重症化し死亡する可能性もある」と注意を呼びかけている。

 百日ぜきは「百日ぜき菌」による感染症で、熱は出ないケースが多い。長期間のせきが特徴で、1~2カ月続くこともある。インフルエンザと同様、くしゃみやせきなどによってうつるといい、マスクや手洗い、うがいなどが感染防止に有効とされる。

 成人が重症化することはまれだが、子供は肺炎や脳症など重い合併症を併発することがあり、過去10年で5人が死亡している。

 感染研によると、春から夏にかけて流行することが多い。今年は5月中旬から報告が増え始め、同月末には昨年のピーク時(同0.07人)に並び、6月中旬時点では20年のピーク時に迫る勢いになった。

 増加の原因などは不明だが、20歳以上の成人の感染が目立つのが最近の特徴で、今年も成人が51.3%と過半数を占める。

 最も有効な予防策はワクチンだ。厚労省は予防接種法に基づく定期接種としてジフテリアと破傷風のワクチンを入れた三種混合(DPT)ワクチンを接種しており、十数年は効果があるとされる。ただ、対象は生後3カ月以上なので、小さい子供は受けていない場合がある。

 厚労省は「成人は、自身が重症化しなくても、予防接種を受ける前の子供にうつしてしまう懸念がある。せきが続く場合は、人ごみや小さい子供との接触を避けてほしい」と話している。









最近、咳がなかなか止まらないという患者様が多いように感じます。

そんな中で、百日咳を疑う方も少なくありません。

大人の場合は咳のみで済んでしまいますが、乳幼児の場合はそれですまないこともあるので、小さいお子さんのいる家庭では要注意です。

治療はマクロライド系抗生剤が著効しますので、疑わしいときは処方するのですが、患者様は風邪だと思い込んでる場合があって、なかなか受診が遅れ勝ちになることが問題です。

咳をしているときは、その方のエチケットとしての資質が問われます。

乳幼児には危険な疾患があることを理解していただきたいと思います。

4 Responses to “「百日ぜき」急増中 過去10年で2番目の多さ”

  1. 坊っちゃん より:

    先生、おはようございます。

    「百日咳」・・・確かに咳をしている人多いです。
    折しも、私めも昨日あたりから咳がでます。
    嫌な感じがしていたのですが、
    先生の『日記』を拝読して少し怖くなりました。
    体調不良が起こるといつも、
    受診検討中に治癒すればいい位の気でいるのですが、
    今回は初期段階で受診すべきな感じがしてきました。
    訪院時にはご賢察をお願いします。

  2. yoshioka より:

    坊っちゃんさん>

     おはようございます。

    風邪には効かない抗生剤が安易に風邪治療に処方され、それがたまたまマクロライド系のモノだったりすると、百日咳に効いてしまうために、「ひどい風邪だったが、出してもらって治った。また風邪の時には抗生剤をもらおう」と思い込んでいる方も居られます。 

     抗生剤も善し悪しですね~

  3. タイキヨ より:

    吉岡先生こんにちわ

    百日咳の感染を確認する血液検査の基準は一般的にもまちまちだと思いますが、どういう基準で判定されていますか?

    僕も医療従事者でその判断基準で微妙なケースで悩みますので・・・

  4. yoshioka より:

    タイキヨさん>

     確かに、判断に悩みますが、疑わしきは、、、という場合には、マクロライド系を処方し、念のために抗体価をチェックするという感じで、現実、ペア血清での確定診断まですることは、一般開業医のすることではないように考えます。

     百日咳菌抗体検査は、東浜株と比較的最近の流行株である山口株の2種類の抗体を測定しますが、感染初期と2週間以上経た時期のペア血清測定を行った場合、4倍以上の上昇で診断しますね。
     シングル血清で診断する場合は、ワクチン未接種者や10歳以上では東浜株、山口株のいずれかが40倍以上、10歳未満ではいずれか320倍以上が目安とされていますが、、、実際のところもっと高くないと曖昧なように思います。
     ワクチン接種者、あるいは近年の感染者では抗体価が長期間持続することが想定され、いずれか1280倍以上で最近の感染を強く疑うという報告もありますので、そのあたりで判断するといった感じですが。

     いずれにしても、一般内科医は、診断と同時に治療を求められますから、疑わしい場合は、キノロン系かマクロライド系の処方を決断しなければと考えています。

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